本校は、今年度も探究学習を積極的に行います。3年普通科特進コースの実践を紹介します。

　現３年特進コースに在籍する牛田くるみさん、川島瑠愛さんの2名は、1年生の頃から「環境や人にとって良いものを模索し，地元の無農薬かつ規格外の野菜を使い，その旨味を最大限に引き出したお弁当を販売したい。」と課題を設定し探究活動を行ってきました。

　彼女らは，2年間にわたって多くの農家，地域の方々，企業と関わりながらプロジェクトを進めてきました。特に，マムクレインの谷重早侑利さんや、ここね×友愛サポート代表の各務亜紀さんと密に協働し，お弁当販売に向けた野菜を収穫したり，食材の良さを最大限に引き出す「重ね煮調理」を学びました。※野菜本来の自然のうまみを最大限にひきだす調理法

　16日には，長良公園オーガニックマルシェ（第1土曜日と第3日曜日開催）で「オーガニック 重ね煮カレー弁当」を販売し，40食を完売しました。彼女らは，地元の無農薬野菜，規格外野菜を使うだけでなく，小麦粉の代わりに米粉を使ってグルテンフリーにするなど，人や環境に配慮したオリジナルカレーを提供しました。

　この活動に協力してくださった各務さんは「私自身が教わってきたことを若い方に伝えることができて，夢が一つ叶いました。こうした経験は高校生にとって人生の宝物になると思います。」と述べ，谷重さんも「高校生がこういう活動を積極的にしてくれるのは嬉しいことです。またご縁があれば協力します。」とコメントをいただき，彼女たちの活動を評価していただけました。

　彼女らは，「企画したことが思うように進まず大変な時もあったし，準備とかも大変だったけど，なんとか実現できてよかった。」「環境や人のことを考えてプロジェクトを進めることができた。」「たくさんの方々と関わる中で，他者の視点に立って物事を考えることができた。」と活動を振り返りました。

　彼女たちを1年次から担任する水谷雅典教諭は，「探究を一つの手段として，目的意識と責任をもって，自分たちの進むべき方向を見つけていけるようになることが重要である。」と語り，探究学習の意義を強調しています。