沖縄文化研究会
高校の部活動としては珍しい部です。大学のサークルのようなネーミングですが、実際このような部活動は県内の他の高校にはありません。この沖縄文化研究会の活動が5月19日(木)付けの朝日新聞朝刊「地域総合」のページの「ぶんか部物語」のコーナーに紹介されました。以下はその全文です。
1963年に私立岐阜南高として開校。2001年に清翔高に変更。10年に岐阜聖徳学園大附属高と合併、岐阜聖徳学園高に。生徒数は1206人。沖縄文化研究会の部員は女子4人を含む11人。
「イーヤーサーサー」「ハーイヤー」。教室に、沖縄の伝統芸能エイサーを踊る生徒の声が響く。室内は熱気に包まれる。
練習は毎週火、金曜日の午後3時半から7時まで。顧問の若園教諭と杉森教諭が教えている。エイサーは、先祖の送り迎えのため旧盆に踊る。男性は太鼓を激しく打ち鳴らし、女性は手をひらひらと返しながら可憐に舞う。
練習には卒業生も顔を出す。月2回ほど教えに来るという伊藤雅祥さん(18)は「後輩の面倒を見るのが伝統。みんな仲が良くて、卒業後も部のことを気にかけています」と話す。
同好会として発足したのが2005年。当時の修学旅行の行き先は沖縄で、現地でエイサー体験を繰り返すうちに人脈が広がった。愛知の沖縄県人会から若園先生を通じて、(同年にあった)愛知万博で一緒に踊らないか、と持ちかけられた。先生の呼びかけに応えた当時の1年生4人が第1期生となった。
文化祭で披露するほか、8月には現地の青年会を訪れ、踊りを習ったり戦争体験を聞いたりしている。3年生の鳥本亜里紗さん(17)は「沖縄の人と直接、触れ合えるのがこの部のだいご味」と話す。杉森先生は「踊りの上達より、沖縄の人ととの交流を大切にしてほしい」と話す。
部員の減少が最近悩みだった。2、3年生は5人だけ。「新入生に『食文化体験』と称して、ソーキソバを振る舞いました」と杉森先生。そのおかげか、今年は6人の1年生が入った。(田嶋慶彦)