被災地にボランティア
ずいぶん時間がたってしまいましたが、9月の下旬に本校生徒が東日本大震災の被災地に入り、餅つきなどをして、現地の人たちと交流しました。その様子が、9月28日の岐阜新聞に掲載されましたので紹介します。
岐阜新聞9月28日付 岐阜地域版
餅つきで笑顔咲かす 被災地でボランティア 岐阜聖徳学園高生
東日本大震災の被災者をおいしい餅で元気づけようと、岐阜市中鶉の岐阜聖徳学園高校1年の有志男女24人が、岩手県大槌町の小鎚神社の秋祭りで餅つきを行い、地元住民らと交流した。
餅つきは、同市三里校区の有志でつくるボランティアグループ「三里盛り上げ隊」(臼井弘人代表)が企画。同グループは2011年の震災以降、毎年、同神社の秋祭りで餅つきを行っている。今春、同校に入学した娘千雅さん(15)が同校に入学したのを機に、千雅さんの担任の佐藤剛史教諭(40)を通して保護者会に声を掛け、生徒の参加が実現した。
祭り当日、生徒らは朝からもち米を洗って水に浸すなど率先して準備に取り組み、約60キロのもち米を、持参した石臼で12回に分けてついた。あんこやきなこ、砂糖じょうゆをからめて祭りの参加者に手渡すと「おいしいよ」「ありがとう」などと声を掛けられたという。
臼井代表は「生徒の明るさが地元の人の笑顔を誘っていた。復興へ歩みを進める被災地の姿から、自分たちの生き方を考えるきっかけにしてもらいたい」と話す。ボランティアに参加した箕浦凜さん(16)は「被災地も見学し、復興まではまだ時間がかかると感じた。遠い岐阜からでも支援できることを考えていきたい」と表情を引き締めた。
(記者のひとこと)
「地元の人の『何も要らない。遠くから来てくれただけでうれしい』という言葉が心にしみた」と被災者の声を聞いた生徒は目を潤ませた。「高校生は未来の復興の担い手。現地に行くことで何かを感じることができたはず」。活動の手応えを佐藤教諭は確信した。身近な大人の行動が手本となり、未来のリーダーを育てる。たとえ空振りに終わっても「一緒に活動してみませんか」のひと言を大切にしてほしい。 (生駒美江記者)